(>_<) ここは、少し難しい話になります。
アディポサイトカイン(Adipo-cytokine)よ呼ばれる生理活性物質のお話です。
 『アディポネクチン』は体の中で血液中を流れて全身を巡り、血管の傷ついているところを見つけると素早く入り込み修復します。まさに、血管をメンテナンスする重要な役割を持っています。
 
 『アディポネクチン』は、内臓脂肪細胞で作られる超善玉物質です。私たちの健康維持に最も重要な役割をするものであるとして、世界中の研究者が注目しています。
 アディポネクチンの分泌は内臓脂肪と相関しており、内臓脂肪が増えれば血液中のアディポネクチンは減少します。心筋梗塞などの冠動脈疾患の患者でアディポネクチンが低い群ほど死亡率が高くなります。また糖尿病患者でもこのアディポネクチンの数値が低く、インスリン感受性が低いことも報告されており、動脈硬化も高率に発現するようです。

 『アディポ』=『「脂肪』『ネクチン』=『くっつく』という意味で、このアディポネクチンは、標準な体格の人の血液中には多く存在し、内臓脂肪が増加すると反対に減少することが明らかになりました。アディポネクチンは、体の中で血液中を流れて全身を巡り、血管の傷ついているところを見つけると素早く入り込み修復します。

 脂肪細胞は過剰のエネルギーの貯蔵庫という役割の他にもさまざまな生理活性物質を分泌する内分泌細胞としての役割を持つことがわかってきました。この脂肪細胞から分泌される生理活性物質を総称して『アディポサイトカイン』といいます。

 『アディポサイトカイン』には、動脈硬化を予防する『善玉アディポサイトカイン』と、動脈硬化を促進させる『悪玉アディポサイトカイン(PAI-1やTNF-α)』があります。正常な状態では、これら善玉・悪玉アディポサイトカインの分泌バランスはよく保たれますが、内臓脂肪が蓄積した状態では、不思議なことに善玉アディポサイトカインの分泌量が減り、悪玉アディポサイトカインが過剰に分泌されます。この分泌の乱れが生活習慣病を招き、動脈硬化や糖尿病を進展させるのです。

 このアディポサイトカインの一つである『アディポネクチン』、『抗糖尿病作用』、『抗動脈硬化作用』、『抗炎症作用』、『抗肥満作用』を併せ持つ分子であることが多くの研究者により明らかにされ、まさにメタボリック・シンドロームの中心的存在として注目されています。


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